本プログラムは、日米の4大学(九州大学、米国メリーランド大学、米国ノース・イースタン大学、慶応大学)が共同で行っています。

<研究課題の概要>

高齢化社会が同様に進む日米では、高齢者の様々な問題が解決すべき喫緊の課題になっています。高齢者の抱える社会的な問題の解決に、ICT 技術の活用が期待できますが、高齢者は ICT 技術を敬遠していたり、習得が困難であったりという ICT ギャップ問題があります。本研究では、日米の研究者が調査と研究によってその問題の整理を行い、ICT技術を活用した高齢化社会の問題解決に向けた具体的な研究開発計画を策定することを目的としています。

具体的には、社会的問題、ICTギャップ問題の日米共通の項目を設計し、データを先進かつ安全な方法で測定・収集します。そして、収集したデータを国際的な観点から比較を交え解析・整理を行い、具体的な研究開発計画を策定します。

本研究は2つのワークパッケージから構成されています。研究メンバーは社会科学や工学の研究者で、日米両国の課題に対して共同で取り組みます。

<研究課題の意義>

本研究では、対象を前期高齢者とし、社会組織をリタイアした後に急激に発生する様々な社会的課題を、最終的には高齢者が地震でICT技術を利用して克服することを目指しています。本研究によって、将来のソサイアティ5.0において、我が国でも叫ばれている「人生100年時代」における、社会組織をリタイアした後の前期高齢者による、新しい社会貢献の推進を期待できます。

さらに、共通の課題を国際的にその差分を解析して行うことによって、ほかの先進国にも適用可能な成果の創出が期待できます。

プログラム実施に先立ち、2020年2月、九州大学に関係者が集いワークショップを開催しました。詳しくはこちらをご覧ください。

本プログラムは、科学技術振興機構(JST)による戦略的国際共同研究プログラム(SICORP)として、JST及びアメリカ国立科学財団(NSF)の支援を受けて行っています。